「あの人、感じが悪いな」と思ったことはないだろうか。
挨拶をしても返事をしない。話しかけても面倒そうに答える。相手によって露骨に態度を変える。
こうした態度が続くと、相手に対して不快な印象を持つのは自然なことだろう。
ただ、「感じが悪い人」と「性格が悪い人」は、必ずしも同じではない。
その日の体調や余裕のなさ、人見知り、緊張などが態度に出ているだけかもしれない。
一方で、誰に対しても同じような態度を取っていたり、立場の弱い人にだけ横柄になったりするのであれば、そこにはその人の対人姿勢が表れている可能性もある。
では、私たちはどんな態度を見て「感じが悪い」と感じるのだろうか。
その心理や、実際に感じが悪い人と接するときの対応まで、人間観察の視点から考えてみたい。
感じが悪い人とは?どんな人を「感じが悪い」と感じるのか
「感じが悪い」とは、相手の態度や言動から不快な印象を受けることだ。
挨拶をしても返事をしない、話しかけてもそっけない、面倒くさそうに接するといった態度は、「感じが悪い」と受け取られやすい。
ただし、ここで区別しておきたいのが、「感じが悪い」という評価と「性格が悪い」という評価は同じではないということだ。
私たちは相手の態度を見て「感じが悪い」と感じることはできても、それだけでその人の性格まで分かるわけではない。
では、実際にはどんな行動が「感じが悪い」という印象につながるのだろうか。
感じが悪い人の特徴|態度や行動に何が表れる?
挨拶や返事をしない
挨拶をしても返さない、話しかけても返事をしない。
これだけでも、「自分は相手にされていないのではないか」と感じることがある。
特に、こちらが普通に接しているにもかかわらず、何度も同じ態度を取られると、「感じが悪い人」という印象につながりやすい。
面倒くさそう・不機嫌そうな態度を取る
「はいはい」といった返事や、ため息をつきながら話すなど、あからさまに面倒そうな態度を取る人もいる。
本人にそのつもりがなくても、表情や声のトーンから「嫌々対応されている」と感じさせることがある。
相手の話を聞かない・目を合わせない
話しかけているのにスマートフォンを見続ける。
こちらが話している途中で話を遮る。
目を合わせず、適当な返事だけをする。
こうした態度は、相手からすると「自分の話に興味がない」と受け取りやすい。
人によって態度を変える
上司には丁寧なのに、部下には横柄。
店員には強く出るのに、自分より立場が上の人には愛想がいい。
このように相手によって態度を変える人は、周囲から「感じが悪い」と見られやすい。
特に、自分より弱い立場の人にだけ態度が大きくなる場合は、その人が人間関係の中でどのように相手を見ているのかが表れやすい部分でもある。
人によって態度を変える人の心理とは?相手によって態度が違う人の特徴
自分の立場が上だと思うと態度が大きくなる
仕事で役職が上だから、客だから、年上だから。
そうした立場を理由に、相手を雑に扱う人もいる。
本人にとっては普通の態度でも、相手からすれば「なぜそんなに偉そうなのだろう」と感じることがある。
相手への配慮が薄い
相手を待たせても気にしない。
自分の都合だけを優先する。
周囲が困っていても、自分には関係ないという態度を取る。
こうした行動が続くと、「この人は自分のことしか考えていない」という印象につながっていく。
感じが悪い人はなぜ?考えられる心理とは
「感じが悪い」と思わせる態度の裏側には、どのような心理があるのだろうか。
もちろん、本人の本当の気持ちを外から断定することはできない。
それでも、その行動からいくつかの可能性を考えることはできる。
相手に興味がない・関わる必要がないと思っている
相手との関係を深める必要がないと思っていると、自分がどう思われるかをあまり気にしなくなることがある。
「この人と今後も付き合っていく必要はない」
そう考えているため、多少感じの悪い態度を取っても構わないと思っているのかもしれない。
相手への警戒心が強い
誰に対しても距離を置くような人の場合、単純に人が嫌いなのではなく、相手に踏み込まれることを警戒している可能性もある。
過去に人との距離が近くなりすぎたことで嫌な経験をした人なら、あえてそっけなく接することで「これ以上近づかないでほしい」という意思を示しているのかもしれない。
自分に余裕がない
仕事や家庭、自分自身の問題などで頭がいっぱいになっていると、周囲にまで十分な配慮ができなくなることがある。
本人としては普通に対応しているつもりでも、余裕がなくなっていることで、表情や声、返事の仕方が普段よりきつくなっている可能性がある。
相手より自分の方が上だと思っている
自分の方が立場が上だと思っている人は、相手を雑に扱うことがある。
「これくらい言っても大丈夫だろう」
「自分の方が偉いのだから、相手が合わせればいい」
そんな感覚があれば、本人にとっては特別なことをしているつもりがなくても、相手から見れば横柄な態度に映る。
自分の態度がどう見えるかを考えていない
自分はこうしたい、自分はこう思うという主張が強く、相手がどう感じるかまで考えられていない人もいる。
本人に悪意がなくても、想像力が自分の側に偏っていれば、結果として周囲から「感じが悪い」と思われることがある。
こうして考えると、「感じが悪い」という一つの印象の中にも、さまざまな理由が隠れていることが分かる。
だからこそ、相手の態度だけでなく、その態度がどのような場面で出ているのかを見ることも大切なのだろう。
職場・店員・病院など、「感じが悪い」と感じる場面に共通するもの
「感じが悪い」と感じる相手は、職場にもいれば、店員や病院の受付、電話対応、面接など、さまざまな場所にいる。
ただ、場所が変わっても、私たちが感じる不快感には共通する部分がある。
職場・上司
職場では、挨拶をしない、部下にだけ態度が大きい、話しかけても面倒そうにするなどの態度が「感じが悪い」と思われやすい。
特に、立場によって態度が変わる人は、仕事上の能力とは別に、人間関係の面で評価を下げることがある。
店員・受付
店員や受付では、言葉遣いが丁寧かどうかだけでなく、表情や声のトーン、返答の仕方なども印象に影響する。
同じ「少々お待ちください」という言葉でも、相手を気遣うように伝えるのか、面倒そうに伝えるのかで、受け取る印象は大きく変わる。
病院・医者・歯医者・クリニック
病院などは、そもそも楽しい場所ではない。
病気や怪我などによってマイナスになった状態を、少しでも元の状態に戻すために訪れる場所とも考えられる。
そのため、明るい笑顔や楽しい会話が常に求められる場所ではない。
淡々とした対応が必要な場面も多く、それが人によっては「感じが悪い」と受け取られることもあるだろう。
病院での対応を見るときは、単純に笑顔が少ないかどうかだけでは判断できない部分がある。
電話・電話対応
電話では相手の表情を見ることができない。
そのため、声のトーンや返事の仕方、言葉の切り方など、耳から入る情報が印象を左右しやすい。
普段なら気にならない程度のそっけない返事でも、表情が見えないことで「冷たい」「感じが悪い」と感じることもある。
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面接
面接では、短い時間の中で相手の人物像を判断することになる。
そのため、表情や返答の仕方、話を聞く姿勢などが、「感じが悪い」という印象につながることがある。
これは「感じが悪い人がいる」という話だけではなく、自分自身がどう見えているのかを考える場面でもあるだろう。
このように、場所によって状況は違っても、相手への配慮が感じられない態度や、自分本位な振る舞いが「感じが悪い」という印象につながる点には共通する部分がある。
感じが悪い人への対応|どう接すればいい?
感じが悪い人と接するときは、相手の態度を変えようとするより、自分がどう関わるかを考えた方がいい。
相手の態度に感情的に反応しない
相手が不機嫌だからといって、こちらまで不機嫌になる必要はない。
相手の態度に引っ張られるほど、自分の方が疲れてしまう。
必要以上に好かれようとしない
感じが悪い人から好かれようとして、相手の機嫌を取る必要もない。
最低限の礼儀を保ちながら、自分まで無理をしないことが大切だ。
必要なやり取りに集中する
職場など、関係を切れない相手なら、「仲良くする」ことより「必要な仕事をきちんとする」ことに意識を向ける。
相手の機嫌ではなく、目的に目を向けた方が関係に振り回されにくい。
距離を取る
関わるほど疲れる相手なら、必要以上に近づかないことも一つの方法だ。
すべての人と良好な関係を築く必要はない。
感じが悪い人を変えようとしない
相手の性格や考え方を、自分の力だけで変えることは難しい。
「どうすればこの人は感じよくなるのだろう」と考え続けるより、自分が受ける影響を小さくする方が現実的な場合もある。
ただし、単に「感じが悪い」という範囲を超えて、継続的に攻撃されたり、仕事を妨害されたりするのであれば話は別だ。
職場などで嫌がらせが続く場合は、一人で抱え込まず、第三者に相談することも必要になる。
「感じが悪い」と思った人を、性格が悪い人と決めつけていい?
ここまで見てきたように、「感じが悪い」と思わせる態度にはさまざまな理由が考えられる。
初対面の相手に挨拶をされなかった。
話しかけてもそっけなかった。
目を合わせてもらえなかった。
そんな場面があれば、「この人、感じが悪いな」と思うこと自体は不思議ではない。
ただ、その段階で「性格が悪い人だ」とまで判断する必要はないだろう。
ところが、何度会っても同じ態度を取る。
自分より立場が弱い人にだけ態度が悪い。
相手によって露骨に態度を変える。
そうした行動が繰り返されるようなら、話は少し変わってくる。
その態度が一時的なものではなく、その人の中で習慣化された行動や、人との接し方のパターンになっている可能性が見えてくるからだ。
人間観察をするときは、最初に感じた「感じが悪い」という印象を無理に取り消す必要はない。
ただ、その印象だけで相手のすべてを決めない。
「感じが悪い人かもしれない」と感じながら、その後の行動を見ていく。
そのくらいの距離感が、相手を観察するうえではちょうどいいのかもしれない。
感じが悪い人は「性格が悪い」とは限らない
感じが悪い人には、挨拶や返事をしない、面倒そうな態度を取る、人によって態度を変えるなど、いくつかの共通した行動が見られる。
その背景には、相手への関心の低さや警戒心、余裕のなさ、自分の方が上だという意識など、さまざまな可能性がある。
また、職場や店員、病院、電話対応など、場所が変わっても、「相手への配慮が感じられない」という部分は共通している。
感じが悪い人と接するときは、相手を変えようとするより、必要な距離を保ち、自分が振り回されないことが大切だ。
そして、人を見るときに覚えておきたいのは、
「感じが悪い」という印象と、「性格が悪い」という人物評価は同じではない。
ということ。
最初に「感じが悪い」と思うことはあっても、その態度が一時的なものなのか、何度も繰り返されるその人のパターンなのか。
そこまで見ていくことで、単なる印象から一歩進んで、その人がどのように人と関わっているのかが見えてくるのかもしれない。


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