「なんでそんなことをするんだろう」
職場や友人関係、ママ友などとの付き合いの中で、相手の言動に「意地悪だな」と感じることがある。
自分が嫌がることをわざと言われる。
困ると分かっていることをされたり、仲間外れにされたりする。
こうした行動を繰り返す人を見ていると、「この人はなぜ、わざわざ人に嫌な思いをさせるんだろう」と不思議に感じることもある。
意地悪な人には、どのような特徴があるのだろうか。
また、そこにはどんな心理が隠れているのだろうか。
この記事では、意地悪な人の行動を観察しながら、その心理や人間関係の作り方、そして職場などで関わらなければならないときの対処法について考えていく。
意地悪な人にはどんな特徴がある?
意地悪な人といっても、誰にでも同じような行動を取るとは限らない。
ただ、共通して見られやすいのは、相手が嫌がることを認識しながら、それを利用するような行動だ。
例えば、相手が気にしていることをわざと話題にする。
困ると分かっていることをわざとする。
相手が嫌そうな反応をしても、その行動をやめない。
ここで大きいのは、「知らずに傷つけること」と「嫌がると分かっていてやること」は違うという点だ。
もちろん、相手の気持ちを完全に理解することはできない。
それでも、何度も嫌がっていることを伝えているのに繰り返すのであれば、それは単なる失言やすれ違いでは説明しにくくなる。
また、意地悪な人は、人の弱いところを見つけるのが早いこともある。
コンプレックスや苦手なこと、立場の弱さなどを察知し、それを人間関係の中で利用してしまう。
これは見方を変えれば、人を見ること自体には長けているともいえる。
ただ、その観察力を人を理解するためではなく、相手を困らせたり傷つけたりする方向に使ってしまう。
いわば、自分の長所になり得る能力を、わざわざ人間関係を悪くする方向へ使っているとも考えられる。
さらに、人間関係に「敵・味方」を作りやすい人もいる。
誰が自分の味方なのか。
誰が自分より弱いのか。
誰と誰が仲がいいのか。
そうした人間関係の位置関係を強く意識し、一人では強く出られなくても、周囲を巻き込むことで特定の人を攻撃することもある。
なぜ意地悪をする?その心理とは
では、なぜそこまでして人に意地悪をするのだろうか。
一つには、自分の優位性を確認したい心理があるのかもしれない。
相手を困らせたり、嫌な思いをさせたりすることで、「自分の方が強い」「自分の方が上にいる」という感覚を得ようとする。
ここは「マウントを取る人」とも少し似ている。
ただし、両者は同じではない。
マウントは「自分が上に立つ」ことに重点がある。
一方で、意地悪は「相手を下に落とす」ことに重点がある。
そのため、意地悪な人の中には、相手を傷つけたり困らせたりすることで、自分の立ち位置を確認している場合もある。
また、自分の中にある不満や不安を、自分で処理できず、他人への攻撃という形で外に出している可能性もある。
例えば、家庭内でのストレスや、職場で受けているプレッシャーなどを抱えていて、その余裕のなさが別の相手への意地悪として表れることも考えられる。
ただし、意地悪な人=必ず自信がない人と決めつけることはできない。
もう一つ面白いのは、相手の反応そのものを求めている可能性だ。
意地悪をすれば、相手が怒る、困る、傷つく。
その反応を見ることで、
「自分の行動で相手を動かせた」
という感覚を得る人もいるだろう。
そう考えると、意地悪そのものよりも、相手を自分の思い通りに動かせたという感覚を快感にしている場合もある。
そして、意地悪が人間関係の作り方になっているケースもある。
「いじる」「からかう」「仲間外れにする」「誰かの悪口を共有する」。
本人にとっては親しさの表現や、いつものコミュニケーションのつもりでも、相手には意地悪として届いていることもある。
つまり、自分と相手では「普通のコミュニケーション」の基準が違うこともあるのだ。
意地悪な人はなぜ嫌われる?職場で疲れる理由
意地悪な人が嫌われやすいのは、単に「感じが悪いから」だけではない。
その人と関わっていると、
「次は何をされるか分からない」
という警戒心が生まれやすいからだ。
一度の失言なら、誰にでもあることかもしれない。
しかし、
- 相手が嫌がることを繰り返す
- 弱い立場の人を狙う
- 人間関係を分断する
- 相手の困った反応を面白がる
- 相手によって態度を変える
こうした行動が続けば、周囲はその人に安心して接しにくくなる。
人間関係では、「この人なら大丈夫」という安心感が意外と大きい。
だから、意地悪な行動を繰り返す人は、少しずつ信用を失いやすいのだと思う。
では、意地悪な人は生まれつき意地悪なのだろうか。
これは、生まれつきの性格だけで説明するのは難しい。
家庭環境やこれまでの人間関係、身につけてきたコミュニケーションの癖など、さまざまな要因が重なって現在の行動につながっている可能性がある。
「意地悪な人の生い立ち」を一つのパターンに当てはめることはできない。
むしろ、その人がこれまでの人間関係の中で、どんな接し方を「普通」だと学習してきたのかを見る方が、その行動を考えるうえでは自然だろう。
意地悪な人への対処法|相手にしないことも一つの選択
意地悪をされると、「言い返したい」「同じことをやり返したい」と思うこともある。
それ自体は自然な感情だ。
ただ、意地悪に意地悪で返してしまうと、相手との関係そのものが消耗戦になってしまう。
相手を変えることより、自分が巻き込まれないことを優先するという考え方もできる。
例えば、相手の意地悪に対して、必要以上に感情的な反応をしない。
「そうなんですね」
「分かりました」
くらいの普通の反応で終わらせる。
ここで大切なのは、相手を無視して刺激することではなく、普通の人と接するときと同じくらいの温度で接することだ。
意地悪をされたからといって、こちらまで極端に冷たくする必要はない。
相手の言動に過剰反応せず、自分の態度を変えない。
また、職場などで完全に距離を置けない相手なら、必要なコミュニケーションだけを維持する方法もある。
仕事は普通にする。必要なことは伝える。
でも、それ以上は深く関わらない。
「仕事上の関係は保つ。でも、それ以上の関係は求めない」
くらいの線引きでもいい。
そして、意地悪が継続的な嫌がらせやハラスメントにまで発展しているなら、一人で抱え込む必要はない。
上司や人事など、第三者に相談することも選択肢になる。
ただし、その場合も「意地悪な人をどうにかしてほしい」と感情だけを伝えるより、
「いつ、どこで、何をされたのか」
という具体的な事実を整理して伝える方が、周囲にも状況が伝わりやすい。
そして何より、自分まで意地悪な人にならないことも大切だと思う。
相手から嫌なことをされたとき、
「じゃあ自分も同じことをしてやろう」
となれば、結局その人が作った人間関係のルールに自分まで乗ることになる。
相手がどう接してくるかと、自分がどう接するかは別の話なのだ。
意地悪な人を変えるより、自分の人間関係の軸を守る
意地悪な人を見ていると、「なぜわざわざ人に嫌な思いをさせるんだろう」と感じることがある。
そこには、自分の優位性を確認したい気持ちや、相手を動かすことで自分の存在を確かめたい心理などが隠れているのかもしれない。
ただ、相手の心理を理解したからといって、その人を変えられるとは限らない。
意地悪な人に出会ったときに大切なのは、相手に合わせて自分まで変わらないことなのだと思う。
必要以上に反応しない。
必要なら距離を置く。
職場なら、仕事に必要な関係だけを維持する。
そして、自分まで相手と同じように人を傷つける側には回らない。
「この人はこういう人なんだ」と線を引き、自分はどういう人間でありたいのかを決めておく。
それができていれば、相手の態度に振り回されそうになったときも、自分の行動まで変えずに済む。
意地悪な人をどうするかばかり考えるより、
「自分はどんな人間関係を作りたいのか」
を考えておくこと。
それが、意地悪な人に振り回されず、自分の精神衛生を守るための一つの方法なのかもしれない。


コメント