「それ違うよ」「いや、それはない」「普通はこうでしょ」。
会話をしていると、こちらの話を最初から否定してくる人がいる。
何を話しても否定されると、「この人と話していても意味がない」と感じたり、次第に話すこと自体が疲れてしまうこともあるだろう。
では、人の話を否定する人は、なぜ否定から入ってしまうのだろうか。
この記事では、否定する人の心理や行動パターン、対処法を、人間観察の視点から考えていく。
人の話を否定する人はなぜ否定する?
相手の話を聞く
↓
自分との違いに気づく
↓
「それは違う」と感じる
↓
相手を理解する前に否定する
↓
自分の意見を話し始める
自分の考えを正しいと思っている
否定の言葉がすぐに出てくる人は、自分の経験や価値観を基準にして、相手の話を判断していることがある。
相手の話を聞き、
「自分の場合はどうだったか」
「自分ならどうするか」
と照らし合わせた結果、「自分とは違う」と判断する。
その瞬間に、相手の価値観を理解するよりも、「それは違う」と伝えることが優先されてしまう。
つまり、相手の価値観を一度自分の中に落とし込んで考える前に、自分の基準で答えを出してしまうのだ。
否定することで自分の立場を守っている
人の意見を否定することで、
「自分の考えの方が正しい」
という位置に立とうとする人もいる。
特に、自分の知識や経験に自信がある人ほど、相手の意見を受け入れることを「自分の考えを曲げること」と感じる場合がある。
また、否定することが自分を守るための反応になっている人もいる。
相手の意見を受け入れる前に否定してしまえば、自分の考えを揺さぶられずに済む。
そのため、
「相手の話がおかしいから否定している」
というより、自分の立場を守るために否定していることもあるのだろう。
「理解」より「反論」を先に考えている
ここは、人間観察をするうえでも面白いところだ。
相手が話している途中で、
「でも、それって○○じゃない?」
「いや、それは○○でしょ」
と考えている。
つまり、相手の話を最後まで理解するために聞いているのではなく、反論する材料を探しながら聞いている。
もちろん、相手の意見に疑問を持ったり、反対意見を出したりすること自体は悪いことではない。
問題になるのは、その前に「相手が何を伝えようとしているのか」を理解する工程が抜けてしまうことだ。
相手の話を一度最後まで聞いて、
「ここまでは分かる。でも、ここはどうなんだろう?」
と返せば、会話は議論として前に進む。
反対に、相手の話を途中で止めて、
「でも」「いや」「それは違う」
から始めれば、会話は理解ではなく反論の応酬になりやすい。
詳しくはこちら
▶︎ 話を最後まで聞けない人の心理とは?特徴や人間性を人間観察の視点から解説
否定から入る人との会話はなぜ疲れる?
否定されることそのものより、「最初から自分の話を受け入れる気がない」と感じることが疲れる原因なのかもしれない。
毎回否定から会話が始まると、話している側は「ちゃんと聞いてもらえていない」と感じやすい。
さらに、自分の考えを説明しても、
「分かってる。それでも……」
と、また否定される。
そうなると、こちらは自分の考えを理解してもらうために、何度も説明しなければならなくなる。
「この人に話しても、結局否定されるだけなのでは?」
そう感じれば、会話そのものを続ける意味があるのか疑問になってくる。
結果として、「もう話したくない」「関わると疲れる」と感じるようになる。
否定する人にはどんな行動パターンがある?
否定する人の行動を追っていくと、ある流れが見えてくる。
「でも」「いや」
↓
相手の話の欠点を探す
↓
自分の考えを脳内で正当化する
↓
相手の話が終わる前に自分の意見を話す
この状態が続けば、相手の話を聞くことより、自分の正しさを証明することが目的になってしまう。
否定する人への対処法
否定する人と話すときは、相手を変えようとしすぎないことも大切だ。
「そういう考え方もあるんだな」
くらいで一歩引いて、自分の中で処理する。
否定されたからといって、それがそのまま自分の意見の価値を表しているわけではない。
相手には相手の価値観があり、その価値観から否定しているだけかもしれない。
だから、毎回「いや、そうじゃなくて」と説明して、理解してもらおうと追いかけなくてもいい。
必要なことだけ伝えて、それでも相手が理解する気がないのであれば、そこで話を終える。
そして、何度も同じような否定が続くなら、「この人はこういう会話パターンの人なんだ」と認識する。
そう考えるだけでも、毎回真正面から受け止めるより、少し楽になるはずだ。
否定する人の末路はどうなる?
何を話しても否定する人には、次第に人が相談しなくなることがある。
「どうせ否定される」
「話しても意味がない」
そう思われるようになるからだ。
すると本人からすれば、
「最近、誰も話しかけてこない」
と感じるかもしれない。
しかし実際には、周囲が「この人には話しても意味がない」と判断して、会話の機会を減らしている可能性がある。
つまり、否定することによって、自分から会話の機会を減らしているのだ。
さらに、自分と違う意見を受け入れなくなればなるほど、周囲から入ってくる新しい考えも少なくなる。
自分の価値観だけで物事を判断することが増えれば、考え方が固まり、新しい情報や他人の価値観を取り入れる力も弱くなっていく。
否定することは、その場では自分の考えを守れているように見える。
しかし長い目で見ると、周囲との会話と、自分自身が新しい考えを吸収する機会の両方を減らしてしまうのかもしれない。
人を見るときに、否定するかどうかだけを見ない
「否定する人かどうか」だけで、その人を判断する必要はない。
異なる意見を伝えることも、間違いを指摘することも、コミュニケーションには必要だからだ。
大切なのは、相手の意見を聞いたとき、まず理解しようとする人なのか、それとも自分の意見を通そうとする人なのか。
「でも」「いや」「それは違う」と言う人でも、その前に相手の話をきちんと聞いているなら、そこには会話を成立させようとする姿勢がある。
反対に、相手の話を聞く前から自分の正しさを証明しようとするなら、会話の目的そのものが違っている。
相手の話を聞いたうえで意見を言う人なのか。
相手の話を聞く前に、自分の答えを決めている人なのか。
その違いを見ていけば、その人が会話で何を大切にしているのかも、少しずつ見えてくる。
否定するかどうかではなく、「相手の意見とどう向き合う人なのか」を見る。
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